国産の乗用車はハッキングできるそうです
乗用車ハッキング、スマホであっさりと (2015/12/15 大分合同新聞朝刊紙面)
国産の乗用車にインターネット通信機器をつなぐと、ネット経由でハッキング(乗っ取り)できることが分かった。実験で使われたのは、市販価格が合計1万円程度の部品を組み合わせた通信機器が取り付けられたトヨタ車。車内でやりとりされているデータは容易に読み取れ、スマートフォンの専用アプリから仕掛けると完全に動かなくなってしまった。
実験で広島市立大大学院の井上博之(いのうえ・ひろゆき)准教授は、ハンドルの下部にある長さ約5Cmの端子にネット通信機器をつないだ。端子は本来、点検や修理の際に専用の機器を取り付け、各部の状態を確認するためにある。最近の車種の多くに同様の端子があるという。
現代の乗用車は搭載コンピューターがエンジンやブレーキなどを制御、ドアの開閉なども担い、その際にさまざまなデータが行き来している。井上准教授はまず、このデータを読み取った。
このデータがネットを通じて読み取れた上、暗号化がされておらず、容易に解読が可能だった点を井上准教授は問題視する。解読して再び車内に送信できれば、悪用できてしまうためだ。
実際にハッキングされた車に乗ってみた。「成り済ましのメッセージを送ります」。井上准教授の研究室の学生がスマホを操作すると、車は停止したままなのに、速度表示が一気に180キロに。
鍵を掛けた車のすぐ近くで「解錠」の通信を送ると、すぐに「カチャッ」と音がしてロックが解除されてしまった。
多くの車に搭載されているカーナビの衛星利用測位システム(GPS)は車内システムとは分かれており、影響はないという。
「最後に大量の通信を一度に送ってみましょう」。サイバー攻撃で使われる大量のデータを送り付けてサービス不能にする「DDoS攻撃」だ。
エンジンを掛けたまま駐車中のメーター部分で警告灯が一斉に点滅。シフトレバーを「D」ポジションにしてアクセルを踏んでも動かない状態になってしまった。
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今日の地元紙朝刊で紹介されていた記事ですがネットと繋がる国産乗用車は頭の良いハッカーに乗っ取られそうだと感じましたね! 私のは15年乗ってるカーナビ無し・スマホ連動無しのクルマですからこれらの心配はないだろうと思っていますわ。これから先あれもこれもネットに繋がる物ばかり増えたら怖い気もします。
この記事によりますと、カーナビの衛星利用測位システム(GPS)は車内システムと分かれているそうですから心配はなさそう。車内システムの方がハッカーに乗っ取られる心配がありますね、悪意ある者がドライバーの意思と違う機能を遠隔操作されたらと、考えるだけで恐ろしくなりますね。近い将来クルマの電子制御用セキュリティソフトが出来そうな感(笑)ネット検索してみますと2013年頃の米国の新聞でもクルマのハッキングについての論文が紹介されていました。
簡単操作とハッキングは背中合わせか!